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設計データ

スミペックスの設計データ(20℃における値)

性 質 単 位 短期間の設計
(6時間)
長期間の設計
(10年)
設計応力 (非曝露時) MPa 16.7 8.6
設計応力 (曝露時) MPa 13.7 6.9
設計弾性率 MPa 2.45×10 3 1.47×10 3
ポアソン比 - 0.39 0.40
用途例
  • 短期: 屋外窓や腰板(グレージング用)などの耐風圧および短時間荷重時の設計
  • 長期: アクリル水槽や棚板などの連続荷重時の設計

スミペックスの弾性率の時間及び温度変化

スミペックスの設計弾性率の温度変化

スミペックスの設計応力

注:
水槽用途などで接着加工部がある場合は、別途設計ストレスを定めてください。

スミペックス、スミペックスEの抗張力、弾性率の温度変化

注:
  • スミペックスE(押出板)の場合は、スミペックスの70-80%の強度で設計してください。
  • 接着加工や熱成形などされた場合の設計ストレスも上記の値より安全側に小さめにとってください。

スミペックスの施工データ

メタクリル樹脂板を建築材料として使用する場合、木材や金属、ガラスとは異った性質を有するため、設計にあたっては温度、湿度、風力などによる伸縮、タワミを充分考慮する必要がある。

温度変化による長さ変化

1. 線膨張率(図1)
温度による寸法変化量は材料の線膨張率の大きさで決まる。
メタクリル樹脂板は長さ1mにつき温度変化10℃で0.7mm程度の伸縮がある。

図1 メタクリル樹脂板の線膨張率

2. 伸縮量
平均的な伸縮量の計算式

△l = l × (a1+a2/2) × (t2-t1)

Δl : 伸縮量  l : 材料の長さ(cm)  t 1 : 使用最低温度(℃)
t 2 : 使用最高温度(℃)  a 1 : t 1 における線膨張率(℃ -1 )  a2 : t 2 における線膨張率(℃ -1 )

3. 各種材料の線膨張係数(20℃)

材料 線膨張係数(×10 -5 ・℃ -1
アクリル板 7
ポリカーボネート板 7
板ガラス 0.9
1.1
アルミニウム 2.3

吸湿による長さ変化

1. 飽和吸水率と長さ増加率(図2)

年間通じて湿度差が50%RHあれば、飽和吸水率差が約1.0%となり、図2より長さの変化は最大0.2%になる。(1mあたり約2mmの変化を温度伸縮以外に見込む必要あり)

なお、スミペックスの吸水速度、吸水率特性については後記参照のこと。( 吸水性

アクリル板用の主な施工材料

1. アクリル板用シリコンシーリング材

種 類 シーリング材 プライマー メーカー
アルコール型
(1成分型軟質タイプ)
●トスシール 380 なし(またはD) 東芝シリコン(株)
●シーラント 72 なし(またはT) 信越化学工業(株)
●SE960シーラント なし(またはT) 東レ・ダウコーニング(株)
注:

これらは弊社で確認した代表例であり、他にサンスター技研(株)や横浜ゴム(株)などあり、実績やデータ確認の上使用する。

2. グレージング用ガスケット
JIS A 5756(建築用ガスケットーアクリルへの適合試験)に規定されている性能を確認されたものでなければならない。
一般にガスケットには軟質合成樹脂系の塩化ビニル系、サーモプラスチック・エラストマー(TPE)系と合成ゴム系のクロロプレン系、シリコンゴム系などがあるが、アクリル板への適応性では、添加されている可塑剤なりプロセスオイルなどが長期間にブリード現象によってアクリル表面でクレーズを発生させることがあり、予めメーカーに確認すること。

許容応力(石油化学工業協会メタクリル委員会技術資料による。)

メタクリル樹脂板を屋外、屋内で使用する場合、設計計算に用いる弾性係数および許容応力を表に示す。

メタクリル樹脂板の設計データ(20℃)

性 質 単 位 短期荷重 長期荷重
設計応力(屋内) MPa 19.6 8.8
設計応力(屋外) MPa 14.7 6.9
設計弾性率 MPa 2.90×10 3 1.50×10 3

短期荷重とは腰板や窓ガラスへの風圧力のように樹脂板へかかる応力の変動が短期のものや、短期使用の場合に適用される。強度及び弾性係数は温度、時間により変化する。
図1および図2に関係図を示す。

図1 引張強度及び弾性係数と温度の関係

図2 弾性係数と時間の関係

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